住宅ローン契約時の火災保険の乗り換えは？

住宅ローン契約時の火災保険の乗り換えは？
Q.
　マンションを購入した際、住宅ローンを借りた銀行の勧める損保の火災保険に加入しました。借り入れ期間はあと27年あります。ところが、最近、国民共済にも火災保険があることを知りました。こちらの方が保険料が安くて済みそうです。ローン契約した銀行の勧めた損保から、国民共済に切り替えることは可能でしょうか。その場合、ローン契約上、不利益をこうむることはありませんか。また、補償額をいくらに設定するばいいのでしょうか。（T.J　41　東京都）

A.
ローンを組んでいる銀行に確認を
　まずは、可能かどうか住宅ローンを利用している金融機関に確認した方がよいでしょう。金融機関によって、加入する火災保険の保険期間などに制約を設けているケースがあるためです。

　また、火災保険には、住宅ローンを利用している金融機関が指定した保証会社による質権が設定されているケースがあります。火災保険に設定される質権とは、被災した際に受け取ることができる保険金が保険の契約者に対してではなく、住宅ローンの返済（≒金融機関）に優先的に充当されるようにするためのものとお考えください。この質権が設定されている火災保険を切り替える場合には、諸手続きが必要になりますので、いずれにしても住宅ローンを利用している金融機関と調整する必要があります。

　補償額については、建物の構造、築年数、床面積などに基づいて計算される建物の評価額いっぱいに設定することがポイントです。評価額いっぱいに設定していないと、被災した際に損害額どおりの保険金額が支払われない場合があります。

　その他の留意事項としては、共済に比べると総じて各損害保険会社の火災保険の方が補償の範囲が広いという点です。ご自身にとって安心・満足できる補償が得られるのかどうか、それを得るための保険料（掛金）が妥当なものかどうかを勘案した上で、ご検討された方がよいでしょう。

（大倉 修治・ファイナンシャルプランナー）





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